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私たちが浴びた

その粉のなかには

木を枯らす

何かが入っていました

第26回 国際環境映画祭・審査員特別賞受賞
第17回 Earth Vision 地球環境映像祭・環境映像部門入賞
第63回 毎日映画コンクール・ドキュメンタリー映画賞受賞

東田シネマvol.35は、映画 『 花はどこへいった 』を上映します。

10/27(金) 10:30/13:00/15:30/18:00
10/28(土) 10:30/13:00/15:30/18:00
10/29(日) 10:30/13:00/15:30/18:00

*午前中10:30上映の際の、開場は、10:00です。

予約一般1000円/当日一般1200円
大学・高校生500円/シニア(60歳以上)1000円
障害者手帳をお持ちの方は、1000円です。
ご予約はこちら!会場お問合せ

 
そして、北方シネマへ!
この作品は、11/10(金)18:30より北方シネマで上映されます!

坂田雅子監督来場予定!
映画を撮影した背景やその後の変化、そして2作目以降の作品についてなどのお話を予定しています。
会場は、小倉南区北方の北九州市立大学北方キャンパス、本館A101です。北九州モノレール:競馬場前駅のそばです。

原因は枯葉剤なのか

私はベトナムへ向かった


 フォト・ジャーナリストだったグレッグ・デイビスが肝臓がんで亡くなったのは、彼が入院してわずか2週間後のことだった。妻である坂田雅子に喪失感とともに沸き起こったのは、「なぜこんなにも突然に亡くならなければならなかったのか」という疑問。米軍兵士としてベトナム戦争に送られた過去をもつ夫・グレッグの死について、友人から当時浴びた枯葉剤が原因ではないかと示唆された彼女は、夫への追憶と枯葉剤への疑問からベトナムへ行くことを決意する。

 10代でベトナム戦争に送られたグレッグは、帰国後、祖国を捨て、日本でフォト・ジャーナリストとして活動を開始する。戦争の加害者であると同時に被害者ともなり、深く傷ついた心と体を癒すようにベトナムを幾度も訪問していた。彼女は、グレッグが所属していた米軍基地があるロンタンを皮切りに、ベトナム各地を訪れる。

 彼女がベトナムで目にしたのは、ダイオキシンを含む枯葉剤が、ベトナムの人びとと大地を蝕み続けている現実だった。戦後30年を経て、なお世代を越えて、重い障害をもった子どもたちが生まれていたのだ。

 ベトナムの主要な産婦人科病院であるホーチミン市の“ツーズー病院”の一角に設けられた“平和村”では、100人以上の障害をもった子どもたちが生活し、アメリカ人の元兵士の提案によってハノイ郊外に建てられた “フレンドシップ・ヴィレッジ”では、枯葉剤の被害者である多くの子どもたちが共同生活を送っていた。

 一方、地方の村には、不自由な生活を強いられる、生まれながらの障害を負った子供たちとその家族たちがいた。彼らに、治療、リハビリといった医療を受ける余裕はなかった。たいへんな貧困と困難の中にありながら愛情と深い絆によって結ばれた被害者とその家族たち。

 これらの出会いの中から、彼女はこれからを生き続ける力を与えられ、グレッグが彼の仕事を通じて伝えようとしていた、反戦や平和への意思にあらためて気づかされるのだった。

製作・監督・撮影・編集:坂田雅子
共同製作:ビル・メガロス / 山上徹二郎
音楽:難波正司
撮影協力:フィリップ・ジョーンズ=グリフィス(MAGNUM PHOTOS)
編集協力:ジャン・ユンカーマン / リサーチャー エドワード・エンゲル
翻訳:ブー・ゴック・アン / ブー・クーン
ベトナム語監修:川口健一
日本語字幕:赤松立太(Passo Passo)
製作・配給・宣伝:シグロ

2007年/71分/ドキュメンタリー/カラー